夏期講習の第Ⅲ期に入りました。
漢検対策を順調に進めている生徒は、すでに半分を終わらせています。
こうした「兎さん」は、早ければあと1週間ほどで漢検対策問題集をコンプリートするでしょう。
一方、「亀さん」は、ちょっと心配な雲行きです。
現在まだ3分の1ほどしか問題集を進められていない人は、他の人に比べてかなり後れをとっています。
最後に「ゴール」するのであればまだしも、途中で力尽きてしまったら「亀さん」はただの「のろま」です。
今回のような長丁場の取り組みを行うときに、たまに「時間がないアピール」で、最後までやりきらずに勘弁してもらおうとする人がいます。それ、本当にみじめですから、やらないでください。
最初からずっと、期限内に終れるような時間の取り方と取り組み方を、一人ひとりに説明しています。また、それぞれの夏休みの予定を確認したうえで、個別に指示を出しています。
まだ、20日あります。
漢検を受検する人は、検定日の8月21日までにすべてを終わらせて挑むように計画をたてましょう。現在、かなり遅れている人でも、単純に、1日1セクション進めていけば検定日前に問題集を終えられる予定です。
夏期講習中に、漢検を受検する予定の生徒が取り組む問題集には20あまりのセクションが設けられています。
・新出漢字の確認
・読みの問題
・書きの問題
・熟語や語句の問題
・答えの確認と直し
・復習
・確認テスト
以上のようなサイクルで1セクションを終えます。
速い生徒で25分ほどで終えますが、遅い生徒は1時間以上かかっています。
やっていないから遅れているのではなくて、作業が遅いので、問題集がなかなかはかどっていない人がいます。
「遅い人」を見ていて、無駄な時間を過ごしているために作業が遅延していることに気づきました。
いちいち手を止めて「熟考」する人がいますが、勉強のスタイルを変えていかなければ、この先、すべての勉強が「きつく」なってしまいます。
周りと同じ量の勉強をするのに、より多くの時間を取られるようになってしまうので、肉体的にも精神的にも勉強がつらくなってしまいます。
酷な指摘かもしれませんが、その「熟考」をしているとき、実際には脳は作動していません。
ただ、挙動が緩慢になっているだけです。
問題ごとに、いちいち「脳のスイッチ」を切っているのです。1問解くたびに、脳を休憩させているので、その都度また脳を「立ち上げる」必要があります。
マラソン大会で、休み休み「歩いている」ような状態です。
そのような取り組み方をしていると、脳のリズムが不安定になります。
また、脳が「オフ」になっているときには、考えごとや気になることに意識をとらわれやすくなります。そうなると、集中も散漫になって、いっそう作業のペースが落ちていきます。
この先、「上位集団」を維持していくためには、「脳の持久力」をつけなければなりません。
そのためには、まさに現在取り組んでいる漢検対策で、意識的に「脳の持久力」を鍛えていく必要があります。
「自分は遅い」という自覚がある人は、意識して、セクション・クリアのペースをあげるためにてきぱきと取り組むようにしてください。
この機会に体質を変えていかなければなりません。
(ivy 松村)