都立中の入試には、「地図から情報を読み取る」問題が出されます。
よくある問題のひとつが、「道順の説明」です。
また、距離、面積、方位、高度、地形、土地利用などを説明する問題もあります。
さらに、地図を比べて、地域の特徴や土地利用の工夫などについて考える問題もあります。
そして、昔と今の地図を比較して、地域の様子や生活の「変化」を読み取るような問題があります。
今回宿題にしたのは、静岡市の「変化」についてでした。
1959年と2012年の静岡東部の地図を比較して説明する問題です。
水田が広がっていた場所が、住宅地になっています。
たくさん人が集まって暮らすようになったということですね。
(これを「都市化」と呼びます。)
次に、なぜ人が集まってくるのか、を考えなければなりません。
その場所で暮らすことが、生活にとってプラスになるからです。
つまり、「仕事」があるからです。
「工場」がたくさんできたことと関係があるのです。
(「産業」と「都市化」にはつながりがあります。)
さらに、なぜこの地域に多くの工場が建てられたのか、を考えます。
2つの地図を比べて、目につく大きな違いは、「東名高速道路」ができたことです。
工場「生産」と交通「出荷」の関係に気づくことができれば、原材料や製品を輸送するのに便利だから、高速道路の近くに工場が建てられたことに気づくことができます。
(「工場の立地」は、地理学と経済学の重要なテーマです。)
このような「因果関係」を結びあわせて、解答を作ります。
都立中の受検勉強は、最初とまどってしまうと思います。
これまでとは違う勉強だからです。
これまでは、やり方を説明されて、「こうしなさい」という勉強でした。
都立中の受検勉強は、「見て(読んで)、考えて、書きなさい」という勉強です。
今は大変でしょうが、やっていくうちに、きっと手ごたえを感じるようになると思います。
いっしょにがんばりましょう。
(ivy 松村)